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| 「障害のある人に、本当に教師がつとまるのだろうか？」――ガクちゃんを初めて知ったときの第一印象です。でも、ガクちゃんを取材するうちに、「彼みたいな人が教師でもいいじゃないか」、そして「彼みたいな人こそ、教師になってほしい」という思いに変わっていきました。 この本は、彼の生い立ちをはじめ、学校での奮闘ぶり、さらには社会が彼のような人たちをどのように受け止めるかを盛り込みました。「ガクちゃんにとってはちょっと厳しかったかな」と多少の心配はありましたが、「こういう意見を聞くのは、自分にとって勉強になります」とガクちゃん。やっぱり強いなあ。 彼を取り巻く環境は、まだまだ厳しいのが現状です。でも、その厳しさをもプラスに変えていくポジティブシンキングな彼の性格は、じわりじわりと周りを溶かしていくことと期待しています。そう、雪解けを待つ新しい自然の命のように。 障害のある人など、さまざまな人たちを受け入れていく「共生社会」の実現。問われているのは、私たち自身なのです。 |
| 関原美和子 |
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