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メンタルフレンド (1998.6.10)

 このページでは、僕が大学4年生のときに、大学で初めて「平成10年度 山形大学教育学部フレンドシップ事業」が展開された。本事業は、不登校児・生徒を対象にした相談教室における援助の実体験である。文部省の委託を受けて、この事業が始まった。教育現場がいろいろと荒れている昨今、実践的指導力を持った教員の育成することに、この事業のねらい。「教育臨床体験」という授業名。大学四年の前期のオリエンテーションで、この事業の用紙をもらって、ゆっくりと見ていると、悲しいサガかな、子どもと関われることに心が奪われた。それに体験活動があった。机に座っての学習より、さまざまな体験の中から学ぶことがスキな僕は、もう心がうずいてきた。どんな形であれ、子どもと関われることに最大の喜びを感じる僕は子どもたちと作り出す様々なドラマに期待が膨らんでいった。 

 

 不登校児との関わりの日記。僕と子どもたちとの心の交流。山形市総合学習センターにある適応指導教室に通っている子どもたち。子どもの名前はアルファベットを使用した。 

 

体験年間計画 

 

1998年6月10日 オリエンテーション 

7月4日 調理実習 

7月10日 1学期終業式 

8月20日 2学期始業式 

9月21日 生産活動 

9月29日〜10月2日 3泊4日 合宿教室 

10月16日 野外体験学習 

10月27日 ふれあい 

11月12日 製作活動 

12月5日 生産活動 

12月22日 2学期終業式 

1999年1月6日 3学期始業式 

1月20日 スポーツ 

2月17日〜2月19日 2泊3日の合宿教室 

2月26日 福祉施設見学 

3月12日 3学期終業式 

 

<合宿教室は自然の家  それ以外は山形市総合学習センターで> 

 

 今日は、期待と不安を胸に抱いて、教育臨床体験のオリエンテーションを受けた。オリエンテーションの中で、学習センター所長の「教育は人なり 人は心なり 心は言葉なり」という言葉が胸に響いてきた。とても良い言葉を聞いたなぁと思った。「言葉」は普段我々が何気なく使っているものだ。だから、「言葉」の持っている魅力になかなか気付かない。しかし、我々は「言葉」を通して、自分の意志や欲求を相手に伝えることができる。言わば、「言葉」は我々のコミュニケーションの手段である。同時に、我々は「言葉」を通して、人を傷付けたり、悲しませたりする。「言葉」は美しい側面を持っている反面、恐ろしい側面を持っている。だからこそ、注意深く「言葉」を使用していかなければならないなぁと考えた。 

 

 家に帰って、今日、渡された資料を読んだ。その中で目を引いたものは、生徒にとって「自立」とは「自分を語るエネルギーを持つこと、自分が育とうとする力を自ら引き出すこと」と書いてあった。このことは自分にも当てはまるのではないかと思った。生徒たちの前で自分を語ることができ、自らも成長していこうとする心構えを持つこと。これからいろいろな体験活動を通して、このことを身につけていきたいと思う。 

 

 最後に、肩に力を入れ過ぎずに、ありのままの自分で子どもたちと接していきたい。



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