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メンタルフレンド (1998.9.29〜10.2)

 3泊4日の合宿教室。残念ながら、僕は10月1日から、障害児実習の事前指導があり、途中までの参加となった。途中までであったが、合宿に参加しての感想を残念な気持ちと合わせて、述べていきたい。 

 

 合宿に参加する前に、体力面で不安があった。合宿では、体を使った活動が主である。そして、キャンプ場。アスハァルトの道と違い、砂利があり、段差があり、みんなにとってもかなり歩きにくい道だったと思う。この道は僕にとって、誰かのサポート無しでは歩けなかった。しかし、このようなことも考えようによってはプラスに働く。サポートを求めていくことによって、僕は人と関われることができるからだ。サポートを求めていくことは、僕の主体性を発揮していくことでもある。僕は合宿に参加するにあたって、僕のサポートを子どもたちにしてもらおうと考えていた。そのためには、子どもたちと気軽に何でも話せる関係を作らなければならない。 

 

 僕は先に体を使う活動が主なので不安だったと書いた。もちろん、不安は不安だが、逆に楽しいのである。体を使った活動は僕のありのままの姿を見せることができるから。僕はより多くの子どもたちに僕のありのままの姿を見てほしいと思っている。これは僕の最大のメッセージだと思っている。このメッセージを受け取る、受け取らないは問題にしない。ただ、メッセージは怠らないで、送り続けたいと思っている。このような気持ちから、僕は合宿に参加した。 

 

 僕は子どもたちにありのままの姿を見せていった。初日のチャレンジ・ウォークはどうしても歩きたかった。菊地先生が僕を気遣って、「大丈夫」かと聞いてきた。僕は「大丈夫」と言って、歩くことにした。ここでの反省点は予め事前に先生方に自分の気持ちを話しておくべきだったということだ。そしたら、気持ちのずれは生じなかっただろう。原君と本間君が一緒に歩いてくれた。チャレンジ・ウォークの最大の反省点は、子どもたちから声をかけられることを待っていたことだ。もっと言えば、子どもたちにどのように声をかけていけばいいのか分からなかった。歩いているとき、自分から素直に「一緒に歩こうよ」と声をかけていけば、もっと違った展開になったのではないかと後悔している。原君と本間君の温かい、ステキな励ましに支えられて、予定時間より10分遅れて、現地に辿り着くことができた。 

 

 僕はテント設営のとき、初めに自然の家の職員が説明をしてくれて、そのときに僕はJ君とY君の肩を借りていた。僕は毎日のように人の肩を借りたり、人から支えてもらったりしている。すると、僕に肩を貸す何気ない動作や言葉掛けで、その人の気持ちが分かるようになってくる。J君とY君は僕にしっかりと気を使っていたようだった。彼らの気持ちが肌から伝わってきて、とてもあたたかい気持ちになって、職員の説明を聞いていた。その日の夕食は、自然の家の食堂でとった。ここでは女の子に「ご飯を持って」と頼んだ。これが僕なりの子どもとの関わり方と了解して欲しいが、Mさんに頼んで、僕はMさんからの「どのくらいですか」という言葉を待っていた。彼女は目で訴えっていたので、「もう。いいよ。ありがとう」と言って、自分の席に着いた。 

 

 2日目の自主的活動で、僕は男の子3人と体育館で遊んだ。全くできなくても良い、とにかく一生懸命に向っていく姿勢を彼らに見せたいと考えていた。子どもたちは僕に慣れてきたのか、僕との関わりが自然になってきた。彼らと体育館で遊んでいるとき、一番嬉しかったこと。それは彼らと僕、原君と水川君の3対3でドッチボールをしたとき、たまたま大学生チームが僕ひとり残っていた。そのとき、先に当てられていたM君が「ガクちゃん、ガンバレ」と声援を送ってくれた。前日のイニシアティブゲームで、1人ひとり自分のあだ名をネームに書き込む場面があり、僕はネームに「ガクちゃん」と書いていた。その言葉をM君が呼んでくれたのだから、僕は彼との距離が縮まったような気がした。 

 

 以上、細かい所は割愛したけど、わずか2日間でも、ありのままの姿で子どもたちに関われたことは僕にとって、大きかった。たぶん、子どもたちにとっても大きかったのではないかと信じたい。できれば、最後までいて、子どもたちの変化を見てみたかった。そこが残念でならない。この合宿で、子どもたちにありのままに生きる大切さを伝えたかった。うまく伝えられたか自信はないが、これからも多くの子どもと接して、自分の伝えたいことを上手に伝えていく技術や方法を体得していきたいと思っている。 

 

 最後に、僕の思っていることを素直に述べてきた。何か感想や批判などあったら、どんどん離してもらいたい。それが僕にとって、学習になるのだから。自分にとって、合宿教室は「明るく 楽しく 安全に」というスローガン通りのものだった。とても良い思い出となった。 

 

合宿教室 活動のまとめ 

 

9/29 第1日目 

 

 僕はこの合宿で、体力面で不安があった。前もって、渡されていた日程表を見て、結構、シンドイなぁという印象を持った。しかし、持ち前のバイタリティで何とかなるだろうと思っていた。出発式で話したように「この合宿をおもいきり、楽しみたい」という気持ちが先にたっていた。子どもたちも合宿を楽しんでいるように見えた。初日はあまり子どもと関わる機会がなかった。自分自身、初日は合宿のフインキに慣れることと、子どもたちが僕に慣れてもらうことを目標にしていた。だから、チャレンジ・ウォークやふれあいタイムなどで、自分らしさを発揮しようと張り切った。初日で、子どもたちは十分なほど僕に慣れたと思う。僕は明日からの活動に胸を馳せた。 

 

9/30 第2日目 

 

 午前中は体育館で、午後は自然観察をした。僕はおもいきり遊んで、子どもたちと仲良くなろうと思っていた。男の子3人と卓球やドッチボールをして、遊んだ。僕は体を動かすことがスキ。この気持ちを伝えたくて、僕はありのままの姿で彼らと遊んだ。うまく伝わったかどうかは分からないが、遊び終わったあと、彼らとの距離が縮まったような感じがした。 

 

 午後は雨の中、ガイドさんの説明を受けながら、自然観察をした。存分に自然のすばらしさを体感できた。女の子2人は終始無言だったが、自然のすばらしさに心を動かされているようだった。 

 

全体をふりかえって(まとめ) 

 

 僕は他の用事があり、1泊2日の参加だった。同じく参加した友達から後の様子を聞くと、途中まで帰らなければならなかったのが、残念でならない。でも、僕にとって、とても楽しい合宿だった。合宿を通して感じたことは、子どもたちがとても生き生きしていたことだ。子どもたちの生き生きする気持ち、僕はなんとなく分かるような気がする。子どもたちへ一言。 

『この合宿で得た思い出を大切にしてほしい』 

 合宿前は体力に不安があった。しかし、終わってしまえば、全てが良い思い出である。この思い出をずっと、僕の心のなかであたためていきたいと思う。最後に、一緒に合宿に参加した友達、センターの先生たち、子どもたちへ僕は心の底から『ありがとう』と言いたい。



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